SATURDAY~ROCK'N'ROLL BEST OF YUTAKA OZAKI

尾崎豊 SATURDAY~ROCK'N'ROLL BEST OF YUTAKA OZAKI歌詞
1.街の風景

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

街の風に引き裂かれ 舞い上った夢くずが
路上の隅で寒さに震え もみ消されてく
立ち並ぶビルの中 ちっぽけな俺らさ
のしかかる虚像の中で 心を奪われている
あてどない毎日を まるでのら犬みたいに
愛に飢え 心は乾き ふらつき回るよ
灰色の壁の上 書きなぐった気持は
それぞれの在り方の空しさに震えてるんだ
追い立てられる街の中 アスファルトに耳をあて
雑踏の下埋もれてる歌を見つけ出したい
空っぽの明日に向けて投げてやるさ
誰もが眠りにつく前に

心のハーモニー 奏でよう
ガラス作りの歌 奏でよう
無限の色を散りばめた 街の風景

黙っておくれよ 理屈なんかいらない
甘えだと笑うのも よく解ったから
無意味の様な生き方 金のためじゃなく
夢のため 愛のため そんなものにかけてみるさ
追いたてられる街の中 めくるめく日の中で
思い思いに描いてく 歌い続け 演じ続け
人生はキャンバスさ 人生は五線紙さ
人生は時を演じる舞台さ

心のハーモニー 奏でよう
ガラス作りの歌 奏でよう
無限の色を散りばめた 街の風景


2.15の夜

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

落書きの教科書と外ばかり見てる俺
超高層ビルの上の空 届かない夢を見てる
やりばのない気持の扉破りたい
校舎の裏 煙草をふかして見つかれば逃げ場もない
しゃがんでかたまり 背を向けながら
心のひとつも解りあえない大人達をにらむ
そして仲間達は今夜家出の計画をたてる
とにかくもう 学校や家には帰りたくない
自分の存在が何なのかさえ 解らず震えている
15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜

冷たい風 冷えた躰 人恋しくて
夢見てるあの娘の家の横を サヨナラつぶやき走り抜ける
闇の中 ぽつんと光る 自動販売機
100円玉で買えるぬくもり 熱い缶コーヒー握りしめ
恋の結末も解らないけど
あの娘と俺は将来さえ ずっと夢に見てる
大人達は心を捨てろ捨てろと言うが 俺はいやなのさ
退屈な授業が俺達の全てならば
なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な
15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
覚えたての煙草をふかし 星空を見つめながら
自由を求め続けた 15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜


3.十七歳の地図

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

十七のしゃがれたブルースを聞きながら
夢見がちな俺はセンチなため息をついている
たいしていい事あるわけじゃないだろう
一時の笑顔を疲れも知らず探し回ってる
バカ騒ぎしてる 街角の俺達の
かたくなな心と黒い瞳には寂しい影が
喧嘩にナンパ 愚痴でもこぼせば皆同じさ
うずうずした気持で踊り続け 汗まみれになれ
くわえ煙草のSeventeen's map

街角では少女が自分を売りながら
あぶく銭のために何でもやってるけど
夢を失い 愛をもて遊ぶ あの子忘れちまった
心をいつでも輝かしてなくちゃならないってことを
少しずつ色んな意味が解りかけてるけど
決して授業で教わったことなんかじゃない
口うるさい大人達のルーズな生活に縛られても
素敵な夢を忘れやしないよ

人波の中をかきわけ 壁づたいに歩けば
すみからすみはいつくばり 強く生きなきゃと思うんだ
ちっぽけな俺の心に 空っ風が吹いてくる
歩道橋の上 振り返り 焼けつくような夕陽が
今 心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ
Seventeen's map

電車の中 押しあう人の背中にいくつものドラマを感じて
親の背中にひたむきさを感じて このごろふと涙こぼした
半分大人のSeventeen's map
何のために生きてるのか解らなくなるよ
手を差しのべて おまえを求めないさ この街
どんな生き方になるにしても
自分を捨てやしないよ

人波の中をかきわけ 壁づたいに歩けば
しがらみのこの街だから 強く生きなきゃと思うんだ
ちっぽけな俺の心に 空っ風が吹いてくる
歩道橋の上 振り返り 焼けつく様な夕陽が
今 心の地図の上で 起こる全ての出来事を照らすよ
Seventeen's map


4.Scrambling Rock'n' Roll

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

俺達何かを求めてはわめく うるさいRock'n'Roll Band
誰も見向もしない Scramble交差点で歌っている
ごらんよ 寂しい心を閉ざして歩くよ Hard Worker
自分のくらしが一番自分を傷つけると泣いてる

俺達遠くの街から 少しの金にぎりやってきた
思う存分もはしゃぎまわれず
Jungle Landに 迷いこむ

Scramblin' Rock'n'Roll

通りながりの 着飾ったあの娘は クールに夜を歩く
悲しませるもの すがりつけるもの 胸にいくつかかかえ
俺達そんな見知らぬ彼女を 夢中にくどいている
彼女の胸の上 優しい光ともして眠りたい

睡眠不足の Sleepy Boy
闇には孤独と 夢を織りまぜ
おびえた心のアクセルふかしても
街からは逃げられやしねえよ

Scramblin' Rock'n'Roll

自由になりたくないかい
熱くなりたくはないかい
自由になりたくないかい
思う様に生きたくはないかい
自由っていったいなんだい
どうすりゃ自由になるかい
自由っていったいなんだい
君は思う様に生きているかい

さかりのついた獣の様に 街はとてもDangerous
入口はあっても出口はないのさ
奪いあっては さまよう街角

自由になりたくないかい
熱くなりたくはないかい
自由になりたくないかい
思う様に生きたくはないかい
自由っていったいなんだい
どうすりゃ自由になるかい
自由っていったいなんだい
君は思う様に生きているかい

寂しがりやの君の名前すら 誰も知りはしない
Scramble交差点では 心を閉ざし解りあうことがない
どんなふうに生きてゆくべきか わかってないねBaby
君の恐がってる ぎりぎりの暮らしなら
なんとか見つかるはずさ

奪いあいの街角で 夢を消しちゃいけないよ
見栄と偏見のふきだまり
気をつけて まっすぐ歩いてほしいよ

Scrambln' Rock'n'Roll

Scrambln' Rock'n'Roll
奪いあいのRock'n'Roll


5.卒業

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

校舎の影 芝生の上 すいこまれる空
幻とリアルな気持 感じていた
チャイムが鳴り 教室のいつもの席に座り
何に従い 従うべきか考えていた
ざわめく心 今 俺にあるもの
意味なく思えて とまどっていた

放課後 街ふらつき 俺達は風の中
孤独 瞳にうかべ 寂しく歩いた
笑い声とため息の飽和した店で
ピンボールのハイスコアー 競いあった
退屈な心 刺激さえあれば
何でも大げさにしゃべり続けた

行儀よくまじめなんて 出来やしなかった
夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
逆らい続け あがき続けた 早く自由になりたかった
信じられぬ大人との争いの中で
許しあい いったい何 解りあえただろう
うんざりしながら それでも過ごした
ひとつだけ 解っていたこと
この支配からの 卒業

誰かの喧嘩の話に みんな熱くなり
自分がどれだけ強いか 知りたかった
力だけが必要だと 頑なに信じて
従うとは負けることと言いきかした
友だちにさえ 強がって見せた
時には誰かを傷つけても

やがて誰も恋に落ちて 愛の言葉と
理想の愛 それだけに心奪われた
生きる為に 計算高くなれと言うが
人を愛すまっすぐさを強く信じた
大切なのは何 愛することと
生きる為にすることの区別迷った

行儀よくまじめなんて クソくらえと思った
夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
逆らい続け あがき続けた 早く自由になりたかった
信じられぬ大人との争いの中で
許しあい いったい何 解りあえただろう
うんざりしながら それでも過ごした
ひとつだけ 解ってたこと
この支配からの 卒業

卒業して いったい何解ると言うのか
想い出のほかに 何が残るというのか
人は誰も縛られた かよわき子羊ならば
先生あなたは かよわき大人の代弁者なのか
俺達の怒り どこへ向うべきなのか
これからは 何が俺を縛りつけるだろう
あと何度自分自身 卒業すれば
本当の自分に たどりつけるだろう

仕組まれた自由に 誰も気づかずに
あがいた日々も 終る
この支配からの 卒業
闘いからの 卒業


6.路上のルール

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

洗いざらしを捨てちまって 何もかもはじめから
やり直すつもりだったと 街では夢が
もう どれくらい流れたろう 今じゃ本当の自分
捜すたび 調和の中で ほら こんがらがってる

互い見すかした笑いの中で 言訳のつくものだけを
すり替える夜 瞬きの中に 何もかも消えちまう

街の明りの下では 誰もが目を閉じ 闇さまよってる
あくせく流す汗と 音楽だけは 止むことがなかった
今夜もともる街の明りに 俺は自分のため息に
微笑み おまえの笑顔を 捜している

傷をなめあう ハイエナの道の脇で 転がって
いったい俺は 何を主張し かかげるのか
もう自分では 愚かさにすら気付き 論す事もなく
欲に意地はりあうことから 降りられない

疲れにむくんだ 顔で笑ってみせる おまえ抱きしめるには
互い失ってしまうものの方が 多いみたいだけれど

街の明りの下では 誰もが目を閉じ 闇さまよってる
あくせく流す汗と 音楽だけは 止むことがなかった
今夜もともる街の明りに 俺は自分のため息に
微笑み おまえの笑顔を 捜している

河のほとりに とり残された俺は 街の明りを
見つめてた 思い出が俺の心を 縛るんだ
月にくるまり 闇に吠え 償いが俺を
とらえて縛る そいつに向って歌った

俺がはいつくばるのを待ってる 全ての勝敗のために
星はやさしく 風に吹かれて 俺は少しだけ笑った

街の明りの下では 誰もが目を閉じ 闇さまよってる
あくせく流す汗と 音楽だけは 止むことがなかった
今夜もともる街の明りに 俺は自分のため息に
微笑み おまえの笑顔を 捜している

おまえの笑顔を 捜している


7.Freeze Moon

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

キャデラック・メイン・アベニューでは 今ウブなあの娘の
hip bangで 俺達はメロメロになる
そして腹ペコをかかえた俺達は バーガー・ショップに駆けこんで
ポテトをコーラで流しこむ
みんないい気持ちになりたくて 何度も息を止めてみるけど
そのたび 金網にへばりついては 転げ落ち
いつでもさみしい思いをしている

俺は風を感じる
風を求めて wow oh
風がどこへ行こうとしてるか 俺は知りたい
胸をはるんだ

今夜は朝が来るまで 走り続けているから
君はエンジンの音の中で 眠ればいい

oh oh.... 翼をひろげ
oh oh.... 風を求めて
俺達の真夜中の翼は ぼろぼろになっちまう
どうしようもなく また街に戯れる
俺達の終わりなき dance

フェンスに腰かけ ビクビクしていた
あの頃と似たような顔つきで みんなだまりこくっちまう
彼女は今夜も ドラッグにいかれて
昔みたいな ドラッグ・クィーンになろうとしている
もうガラスをひっかく音は 聞こえないけれど
今でもストリートには ガラスの破片が星のようにちらばっている
それはまるで まるであの頃の俺達の夢みたいに

みんな風を感じる
風を求めて wow oh
風がどこへ行こうとしてるか みんな知りたくないかい
胸をはるんだ

まだ まだ 何か足りないから
通りに出て 夜を買えばいい
誰も“どうして?”なんて聞かないから

oh oh.... 翼をひろげ
oh oh.... 風を求めて
俺達の真夜中の翼は ぼろぼろになっちまう
どうしようもなく また街に戯れる
俺達の終わりなき dance

夜はいつでも 凍りついていて
置きっぱなしのバイクにまたがると
昔みたいな気持ちになっちまう
ボンネットに寝転んだやつらは
この街で一番さみしい 星をみつけ
誰にもわからないような 一人言をつぶやいている

いったいなんだったんだ こんな暮し
こんなリズム いったいなんだったんだ
きっと 何もかもがちがう
何もかもがちがう
何もかもがちがう

oh oh.... 翼をひろげ
oh oh.... 風を求めて


8.Driving All Night

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

さまようように 家路をたどり 冷たい部屋にころがりこむ
脱ぎすてたコートを押しのけ ヒーターにしがみついた
この部屋にいることすら 俺をいらつかせたけど
疲れをまとい 床にへばりつき 眠った

ちっぽけな日々が ありあまる壁から逃れるように
街へ飛び出すと 冷えきった風に とり残されちまった
街角の白い街燈が とても優しかった
敗けないでってささやく あの娘のように見えた

街までのハーフ・マイル アクセル踏み込む
スピードに目をやられ 退屈が見えなくなるまで
少しぐらいの時は 無駄にしてもいいさ
色褪せた 日常につぶやく
俺にとって俺だけが すべてというわけじゃないけど
今夜俺誰のために 生きてるわけじゃないだろう

Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night

見あきた街を通りぬけて 寂しい川の上を走った
追い抜いたトラックの向うに 闇に埋もれた日常が見える
あの頃 わけもなく笑えた 俺の友達は
みんなこの橋を 死物狂いで走った

Honey 俺は何処へ走って行くのか
街のドラッグにいかれて 俺の体はぶくぶく太りはじめた
それでもまだこんなところに のさばっているのか
あの頃みたいに 生きる気力もなくして

街までのハーフ・マイル アクセル踏み込む
スピードに目をやられ 退屈が見えなくなるまで
少しぐらいの時は 無駄にしてもいいさ
色褪せた 日常につぶやく
俺はまだまだ だめになりゃしないさ
今夜俺 誰のために 生きてるわけじゃないだろ

Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night

俺にとって 俺だけが すべてというわけじゃないけど
今夜俺 誰のために 生きてるわけじゃないだろう

Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night
Wow wow 行くあてのない Driving all night
Wow wow 慰めのない Driving all night


9.永遠の胸

作詞:Yutaka Ozaki
作曲:Yutaka Ozaki

一人きりの寂しさの意味を 抱きしめて暮らし続ける日々よ
見つかるだろうか 孤独を背負いながら生きてゆく
心汚れなき証示す道しるべが
色々な人との出会いがあり 心かよわせて戸惑いながら
本当の自分の姿を失いそうな時 君の中の僕だけがぼやけて見える
ありのままの姿はとてもちっぽけすぎて
心が凍り付く時君を また見失ってしまうから
人はただ悲しみの意味を 探し出すために生まれてきたというのか
確かめたい 偽りと真実を 裁くものがあるなら僕は
君の面影を強く抱えて 何時しか辿り着くその答えを
心安らかに探し続けていてもいい いつまでも

受け止める術のない愛がある 消し去ること出来ぬ傷もある
忘れないように 全ての思い出が与えてくれた
心の糧を頼りに生きることを
そこには様々な正義があり 幸せ求めて歩き続けている
欲望が心をもろく崩してゆきそうだ
人の心の愛を信じていたいけど
人の暮らしの幸せはとても小さすぎて
誰一人 心の掟を破ることなど出来ないから
今はただ幸せの意味を 守り続けるように君を抱きしめていたい
信じたい 偽りなき愛を 与えてくれるものがあるなら
この身も心も捧げよう それが愛それが欲望
それが全てを司るものの真実 なのだから

断崖の絶壁に立つ様に夜空を見上げる
今にも吸い込まれてゆきそうな空に叫んでみるんだ
何処へ行くのか 大地に立ち尽くす僕は
何故生まれてきたの
生まれたことに意味があり 僕を求めるものがあるなら

伝えたい 僕が覚えた全てを 限り無く幸せを求めて来た全てを
分け合いたい 生きてゆくその全てを
心に宿るもののその姿を ありのままの僕の姿を
信じてほしい 受け止めてほしい
それが生きてゆくための愛なら 今 心こめて

僕はいつでもここにいるから 涙溢れて何も見えなくても
僕はいつでもここにいるから


10.FIRE

作詞:Yutaka Ozaki
作曲:Yutaka Ozaki

思い切りエンジン吹かして
いつもの夜の街の中飛ばし続けて行くのさ
可愛い彼女達が 街灯の下で たむろして
俺たちを 熱い瞳で見つめるのさ
クラッシュしちまうまで 走り続けていようぜ 今夜は

ビールにウイスキー バーボン ウオッカを
しこたま買い込んで シートに放り込んで
俺達は この街中で 一番今夜も
ワイルドなやつらになってやるのさ
そして ちょっとだけ クレイジーにわずかな夜をすり抜けて行くのさ

Woo 夜空の流星より早く
Woo 滅びて行きそうな愛が
この胸に 熱く燃え出しそうな Fire

体制に逆らいながら振りかざす 俺が手に持っているのは サーベル
脅え震えている人々の凍えた体を包んであげよう 優しく
俺は星空を見つめながら 明日の正義を待っている

女達は 安らかな瞳に映る 汚れたものを 打ち砕く
子供達は 清らかな愛に包まれ 明日を夢見る
男達は 鎧に身をかためながら 次に訪れる平和を待っている

Woo 矛盾するこの世界で
Woo 一番大切なものがある
この 燃え尽きることのない愛は Fire

素直な気持ちでさえも 語り尽くせぬこの世界
何が人の心を支配してるの
訳もないのに こぼれ落ちる涙を拭おう

抱きしめておくれ

おかしな奴だと マトモな振りした奴らに
笑われ続けていてもいいのさ
何がこの世で一番大切なのかを
知っているのは この俺の方だぜ
だって 自然の醜さを知りながら 心をこめて歌っているんだぜ

Woo 悲しみに溢れる世界で
Woo 孤独に打ちのめされても
熱い気持ちを 燃やし続けようぜ Fire


11.誕生

作詞:Yutaka Ozaki
作曲:Yutaka Ozaki

俺の時計の針がちょうど午前零時を指した
過ぎ去る時は新しい日の中に消え去ってゆく
訳もない涙が溢れ そっとこぼれ落ちる
分からないものが俺の全てを狂わせてしまった
愛を失い 仕事すらなくし 俺は街を出た
そして今俺は一体何を待ち続けているのか

ポケットには別れた家族の写真がある
皆で笑い俺は兄貴に肩を抱かれてる
その写真をながめる度 分けあった訳の中に
それぞれが選んだ生き方を思い浮かべてみる
人生はいつも誰にも冷たいものだから
捨ててしまうことの方がきっと多いものだから

街の風は凍ついたまま吹きつけ心隠さなければ
大切なもの何ひとつ守りきれやしないから
そっと目を閉じて ふっと心を閉ざし 暮らしているけど

Hey baby 俺はクールにこの街で生きてみせる
Hey baby 俺は祈りの言葉なんか忘れちまった
俺はきっとまだ マトモにやれるはずさ
街中の飢えた叫び声に立ち向かいながら
俺は走り続ける 叫び続ける
求め続けるさ 俺の生きる意味を

一人で生きる寂しさに疲れ やがて恋に落ちた
彼女と二人暮らし始めて半年が経った
マトモな仕事が見つからずに 荒れ果てた暮らし
投げ出したくなるそんな暮らしが続く日毎に俺は
愛の温もりも忘れて 心はすさんでゆき
自分自身から逃げ出そうと 脅えて暮らした

心の弱さの逃げ道に罪を犯した俺は
捕えられ 牢獄の重い扉の奥で息をひそめた
そして裁判の後 俺は手首ナイフで切り付け
気がつけば病院のベッドの上薬漬けにされた
あぁ教えてくれ 俺のどこに間違いがあるのか
街の冷たい風から逃れて生きてきただけなのに

やがて俺もマトモな生活を見つめ彼女と暮した
ある日彼女は 涙ぐむ笑顔の中でつぶやいた
二人の新しい命が宿り 生まれてくることを

Hey baby 俺はクールにこの街に生まれた
Hey baby そして何もかも捨てちまって生きてきたんだ
生きる早さに追いたてられ 愛 求め 裏切られ 孤独を知り
振り返ることも出来ず 震え暮らした
そして走り続けた 叫び続けた
求め続けていた 生きる意味も分からぬまま

産声を上げそして立ち上がり
やがて歩き始め 一人きりになる
心が悲しみに 溢れかき乱されても
脅えることはない それが生きる意味なのさ

Hey baby 忘れないで強く生きることの意味を
Hey baby 探している 答えなんかないかもしれない
何ひとつ確かなものなど見つからなくても
心の弱さに負けないように立ち向かうんだ
さぁ走り続けよう 叫び続けよう求め続けよう
この果てしない生きる 輝きを

新しく生まれてくるものよ おまえは間違ってはいない
誰も一人にはなりたくないんだ それが人生だ 分かるか


12.闇の告白

作詞:YUTAKA OZAKI
作曲:YUTAKA OZAKI

何ひとつ語れずに うずくまる人々の
命が今日またひとつ 街に奪われた
憎しみの中の愛に 育まれながら
目覚めると やがて人は大人と呼ばれる
微笑みも 戸惑いも意味を失くしてゆく
心の中の言葉など 光さえ奪われる
ただ一人 握りしめた引き金を引く
明日へと 全てを撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く

何ひとつ理由もしらず 悲しむ心への
その哀れみは たやすく消し去られてゆく
暖かな温もりに 手を伸ばしてみても
誰一人 心の中知る者などない
ごらんこの涙が滴るのを その意味と訳を
人が一人で 生きられぬための悲しみなのに
疲れの中弾丸をこめ 引きがねを弾く
誰に向け 今日を撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く

血にまみれて 汚れてしまう心
償う術もなく生きる
この世に生をうけた時から 人は誰もが
罪を背負い何時しか やがて銃の引きがねを弾く
いつの日か 自分を撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く
明日へと 全てを撃ち抜く
ただ一人 答えを撃ち抜く


13.15の夜 THE FIRST LIVE AT SHINJYUKU RUIDO ON MARCH 15TH 1984

作詞:尾崎豊
作曲:尾崎豊

落書きの教科書と外ばかり見てる俺
超高層ビルの上の空 届かない夢を見てる
やりばのない気持の扉破りたい
校舎の裏 煙草をふかして見つかれば逃げ場もない
しゃがんでかたまり 背を向けながら
心のひとつも解りあえない大人達をにらむ
そして仲間達は今夜家出の計画をたてる
とにかくもう 学校や家には帰りたくない
自分の存在が何なのかさえ 解らず震えている
15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜

冷たい風 冷えた躰 人恋しくて
夢見てるあの娘の家の横を サヨナラつぶやき走り抜ける
闇の中 ぽつんと光る 自動販売機
100円玉で買えるぬくもり 熱い缶コーヒー握りしめ
恋の結末も解らないけど
あの娘と俺は将来さえ ずっと夢に見てる
大人達は心を捨てろ捨てろと言うが 俺はいやなのさ
退屈な授業が俺達の全てならば
なんてちっぽけで なんて意味のない なんて無力な
15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
覚えたての煙草をふかし 星空を見つめながら
自由を求め続けた 15の夜

盗んだバイクで走り出す 行き先も解らぬまま
暗い夜の帳りの中へ
誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に
自由になれた気がした 15の夜